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座談会「子育てと研究の両立」について

本人にも家族にもうれしい自由な時間の使い方で、ライフステージに合った働き方を

社内の研究者のおよそ8割が既婚者。子どもを持つ社員も年々増え、デンソーアイティーラボラトリ(以下、ITラボ)では、子育てと研究を両立してもらうための仕事環境についても、とても大切に考えています。この環境について、高い研究成果を生み出し続ける3名に伺いました。

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  • 坂倉義明
    研究開発グループ
    リサーチャ
    博士課程およびポスドクで数値最適化の研究を行う。その後、製造業における情報処理の研究に興味を持ち、2007年に入社。主に工場内で稼働する機械設備の異常診断に携わる。また、エンジンの燃料噴射の解析、HEMSの蓄電池制御のための家庭の電力需要予測などにも取り組む。家では、朝食作りと2人の娘のためのお弁当作りを担当している。
  • 佐藤 育郎
    研究開発グループ
    シニアリサーチャ
    アメリカの大学院、国立研究所で理論物理学の研究を行う。その後、数理的なバックグラウンドを活かせるところで働きたいと思い、2008年入社。運転支援システム、自動運転のアプリケーションに必要となる機械学習、画像認識の研究に従事。最近では息子とダンボール工作をするのが楽しみの一つ。
  • 白井 英樹
    研究開発グループ
    リサーチャ
    博士課程で画像処理の研究を行う。その後、自動車関連企業に将来性を感じ2002年入社。走行中に前のクルマを検出するミリ波のデータ処理についての研究や、アラウンドビュー関連など車載カメラを用いたアプリケーションの研究、技術開発に携わる。家に帰ると、息子と過ごす時間とともに、妻との会話も大切にしている。

子育てを理解した社内制度で、時間管理も個人の裁量

― 子育てと研究が両立できるように、小学生以下の子どもの育児支援として月5日の在宅勤務が可能であるなど、社内制度が充実していますね。

佐藤これは本当にありがたいです。子どもが風邪で休む時や学級閉鎖で自宅で過ごさなくてはならない時に、仕事を犠牲にすることなく子どもと一緒にいてあげられる。また、送り迎えなど日常的な子どもの世話の理由で在宅勤務することも可能です。会社側に「家で子どもといても研究を進められる」という理解があります。うちは共働きなので、この制度は妻にとっても大きなメリットになっています。

白井さらに勤務体系もコアタイムのない裁量労働制なので、普段からも時間の融通がききます。妻が妊娠している時は、自分の運転で産婦人科への送り迎えができました。

坂倉私はこの裁量労働であることを活かして、朝起きたらまず朝食と娘たちのお弁当作りから始めています。そして、9時くらいから家で仕事をして、出社は午後から。朝の忙しい時間に、妻と家事を分担することで生活に余裕が持て、子どもと話す時間もしっかり取れていますね。

普段の家族のケアこそが、研究に集中できる秘訣

― この環境により、研究も両立しやすいと感じるのは、どのようなところですか?

佐藤研究のセクションでは、仕事の締め切りがそれほど頻繁にあるわけではありませんが、論文投稿のような大きなマイルストーンの時は、とても忙しくて掛かり切りになりますよね。そのためにも、常日頃の家族のケアが大切だと感じています。

坂倉研究に詰まっていると、曜日なんて関係ないですからね。課題について集中して考えたいと思ったら、土日であっても集中したい。家族にとってみれば休日ですが、そういう時に普段からポイントを稼いでおくと、自分の部屋に籠ることにも、自ずと協力してもらえます。

佐藤僕たちのような研究職では、会社の自席に座っている時間と成果は必ずしも比例しませんよね。僕は仕事内容を会社と自宅で分けていて、仕事と家庭での役割の両立を図っています。やはり、在宅勤務や裁量労働の制度の存在は大きいですね。

共働き・子育てなどで、自由度、選択肢が拡大

― このような、時間に自由のある環境は、ご家族の方たちへどのような影響を与えていると感じますか?

佐藤実は、家族の中で子どもが一番、時間の自由がきかない。小学生になって習い事に通いだしたりすると、それがさらに顕著になります。特にうちみたいな共働きの場合、親の働き方がフレキシブルにならない限り、どこかで時間のコンフリクトが生じてしまいます。今の私の働き方だったら、今後も共働きを継続できると思います。

坂倉確かに家族の自由度も増しますよね。妻は専業主婦です。これは、妻の「将来的には働きたいが、子どもが小さい間は、子どもと家庭に集中したい」という考えによるものです。妻は当初、次に働き始める時期は子どもが小学校高学年になった時と考えていました。でも、私の柔軟な働き方により、妻は、その時期は小学校に入学した時に早めることを検討しています。会社の働きやすさが、社員の私だけでなく家族の自己実現にも繋がるのは、とても嬉しいことです。

白井私の場合、妻が元々この会社にいたため、制度も環境も知っているんです。だから、当たり前と感じていて、色々と言い訳ができなくて困っています(笑)。

家庭と仕事、両立しやすい環境の進化が止まらない社風

― 一方、会社はさらに制度を充実させようとしていますが、両立のために組織風土にも特徴があるのでしょうか?

佐藤社長や上司には、よく「どうしたら働きやすくなるか」などと聞かれます。組織規模がコンパクトなので、制度になるまでもスピーディです。あと、研究セクションの約8割が既婚者で、その中の約9割が子どもを持つ親です。子どもの年齢が近いことも多く、お互いに育児の気持ちを分かり合えている感じはありますね。

坂倉そうですね、以前から社内には「プライベートを充実させないと、良い研究・良い仕事はできない」という考えがあります。もちろん、子育てもそのプライベートの中の一つとして、とても重要だと考えられているんです。さらに、ここ5年で一気に、子どもを持つ同僚の数が増えたことも影響していると思います。

白井在宅勤務制度も最近充実したし、日々、ケアが手厚くなっていますね。その結果、社内の雰囲気も、どんどん良くなってきていると感じています。

ぜひ、女性研究者にもお勧めしたい環境

― 最後に、いま転職を考えている方たちへ、これまでお話しいただいていたことを踏まえて、メッセージをお願いします。

佐藤男性のみならず、特に女性の研究者の方にはお勧めできます。産休の制度はもちろん、子ども一人に通算3年までの育児休職制度、また通算4年までの短時間勤務制度もあります。子どもが小学校に入学するタイミングで仕事を手放してしまう方も多いと聞きます。ここは家庭と仕事の両立に理解がある方だと思います。もちろん、研究成果に対するプレッシャーは常にありますから、決して楽な仕事ではありません。だけど、求められるのは量ではないから、質の高い仕事ができる方には、とても向いていると思います。

白井子育てとの両立と言うより、家庭との両立ができる。有給休暇も取りやすい。働く時間も自分の裁量だから、少し距離が離れていても頻繁にお互いの家族と会ったりなど、普段から相手を気遣えるから、仲の良い家族が作れる会社だと思います。

坂倉ここの環境で働くと、家庭に気持ちの余裕が生まれる。妻と話す機会が増えて、お互いの生活のことをよく話すようになる。仕事のこと、お互いの将来のキャリア、ビジョンのこと。愚痴とかじゃなくて、将来どうしたらいいかという建設的な話ができるようになるのは、とてもいいことだと思っています。

― 子育てだけでなく、家庭と研究、人生と研究の両立ができる環境が、ITラボにはあるんですね。お話ありがとうございました。

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